2023.11.19 Ho Chi Ming City

 

 

 
パリから13時間、ホーチミンシティー上空を緩やかに下降する。メコン川の支流、サイゴン川と豊かな緑地、林立する近代的なビル群、25年ぶりに訪れるヴェトナムはどのように変わっただろうか?灼熱の太陽が照り付ける滑走路、パリとの気温差は20度近い。

 

 

 
パリから13時間、ホーチミンシティー上空を緩やかに下降する。メコン川の支流、サイゴン川と豊かな緑地、林立する近代的なビル群、25年ぶりに訪れるヴェトナムはどのように変わっただろうか?灼熱の太陽が照り付ける滑走路、パリとの気温差は20度近い。

 

 

 
長くフランスの植民地だったヴェトナムは「東洋のプチパリ」と呼ばれ街並みもパリにそっくり。パリ15区かと思うような光景に圧巻のバイクの群れ、まだの残る農村のような長閑な路地、後ろには高層ビルが建つ。その全てが共存しているのが今のホーチミンシティー。

 

 

 
最近のヴェトナムはポップなデザインのインテリアが流行のようで、ペパーミントグリーンでまとめられたNYのロフトのようなお部屋。蓮のお茶を飲みながらハンモックに揺られ長旅の疲れを癒す。

 

 

 
ホーチミンシティーが一望できるテラスでまずは朝食、生春巻きやニョクマムでマリネした豚肉のグリルと朝からヴォリューム満点。ヴェトナム風コーヒーはコンデンスミルクで甘くして飲むのが普通らしい。

 

 

 
初めてヴェトナムを訪れたのは1998年、もう25年も前。まだ成田ーホーチミンシティーの直行便がなく、大阪まで新幹線で行き関西国際空港から旅立った。テラスから一望する街はすっかり近代化され香港のような景色に驚く。

 

 

 
街に出て見ると高層ビルの足元はかつての長閑な光景が広がっている。お昼時とあって道端で椅子に腰かけPHO麺をすする人々、屋台に並ぶ溢れるような麺のどんぶり、メコンの恵みいっぱいの南国特有のフルーツの匂いとバイクの喧騒、天秤棒を担いだ人々・・・、25年前の思い出が鮮やかに蘇る。

 

 

 
ヴェトナムの国民食「PHO」は平たい米麺とコクのあるスープ、八角の香りとたっぷりのパクチーが食欲をそそる。早速PHOと生春巻きをオーダー、カリカリに炒めた牛肉とにんにくの香りも香ばしく、ゴキゲンなヴェトナミアンランチ。

 

 

 
その時に泊まった「Hotel MAJESTIC SAIGON」は1925年創業の歴史ある5つ星ホテル。サイゴン川沿いのドンコイ通りに面したフランス統治時代の美しい建物、高い天井と美術館のような調度品にうっとりした懐かしい思い出。

 

 

 
サイゴン川を眺めながら頂くゴージャスなヴェトナミアン・ブッフェは今でも話題になるほど。しかし私は、慣れないアジアの湿気と喧騒に参り高熱にうなされ、この光景を窓から眺めた遠い日々。その後アジアの国々を歴訪する事になるとはこの時は思ってもみなかった。

 

 

 
フランス統治下時代の建物と最近建った新しいビル、まだ残る長閑な路地が入り混じるホーチミンの街。かつて訪れたレストラン「ヴェトナムハウス」は今も健在、バスとバイクが激しく交差する街の喧騒は昔と変わらない。

 

 

 
ホーチミンを代表するコロニアル建築、グエンフエ通りの人民委員会庁舎前には、2015年に故ホー・チ・ミン主席の生誕125周年を記念して建立された氏の銅像が立つ。2019年に設置されたガラス製の蓮の噴水は音楽に合わせて光と水が変化する音楽噴水、夜にはライトアップされ地元の人で賑わう歩行者天国になるそう。

 

 

 
ホーチミン市の観光はドンコイ通り、ハムギー通り、レロイ通りからなる3角地帯が中心。その中にあるベンタン市場は生鮮食料品から雑貨まで何でも揃うホーチミン市最大の市場。故ホーチミン 主席の絵の前にはバイクの群れ、椰子の実ドリンクのほのかな匂いにヴェトナムに来た実感。

 

 

 
北側には主に食料品や食堂、南側は衣料品や雑貨、お土産屋さんが並ぶ。ヴェトナム・コーヒーやドライフルーツ、竹細工、刺繍製品や陶器、貝細工などの工芸品も興味深い。25年前に来た時は4月、酷暑で冷房のない巨大温室のようなこの市場で汗だくになってお土産を選んだ懐かしい思い出。

 

 

 
パリからトランジットのストップオーバーとはいえすっかり堪能したホーチミンの一日、東京行きは真夜中のフライト、まだまだ時間はある。ホテルのテラスで夜景を眺めつつヴェトナムビールで乾杯、通りの景色はまるでパリ15区。

 

 

 
活気溢れる街を抜けて15分ほどで空港に到着。オープンエアーのロビーにはカフェが並び国際空港とは思えない長閑な雰囲気。1950年代にアメリカの援助で建設され、ベトナム戦争の時はアメリカ軍の軍事施設だった過去を忘れるほど。真夜中というのに大変な人、アジアらしい24時間空港。

 

 

 
チアシード入りのパッションフルーツドリンクや、ヴェトナムコーヒーのセット、ノンを被ったクマちゃんなどお土産をも楽しい。ベンタン市場ではあまりの喧騒と人混みに気後れしがちだけれど、空港なら静かに選べるのが嬉しい。

 

 

 
アジア便ターミナルのロータスラウンジ、真夜中なのに満席で待つという事態。出発便が相次ぎようやく席につくと、PHOの器が積まれ各種トッピングが並ぶお馴染みビュッフェ。熱々のスープにたっぷりの香草、ライムを絞りPHOをほおばる。殻の付いた塩卵が美味しい。

 

 

 
 
trip index パリー東京のフライトは、ロシア領空通過制限で直行でも15時間かかるため今回は初のヴェトナム・エアーライン。ストップオーバーで25年ぶりに訪れたホーチミンの街は、フランス統治下のコロニアルな街並み、近代化されたビル群、変わらない長閑な人々の暮らしぶりが見事に融合していた。再び訪れる日を楽しみに夜の街を眺める。 page top

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